“もくてき”のデザイン -成果をあげる組織づくり・人づくりのヒントー

働くことを通して「豊かさ」や「幸せ」を味わう人を増やし、人のエネルギーを最大化する組織・チームをつくること。ドラッカーのマネジメントや、脳・メンタルなどの記事を中心に、成果をあげる組織・チームづくりのヒントをお届けするブログです。

ドラッカーのマネジメントって、こんなにもシンプルだったのか…。

ドラッカーのマネジメントを学ぶようになって、4年とちょっとが過ぎました。周辺知識も含めると、どう少なく見積もっても、かるく3000時間は投入してきたと思います。

そして、ようやく理解できました。
マネジメントの全体像が。

難解だと思っていたドラッカーは、信じられないほどシンプルでした。こんなにもシンプルだったのに、我ながら勘が悪すぎ、しかも時間かかりすぎです…(^^;;

いろんな人に怒られるかもしれませんが(笑)、あえて今日は、マネジメントの背骨だけを抜き取って、単純化してみたいと思います。

 


ドラッカーのマネジメントは、基本的には4つの分野に分類できます。
 ・事業のマネジメント
 ・仕事のマネジメント
 ・人のマネジメント
 ・セルフマネジメント

そして、それぞれに目的があります。
 ・事業のマネジメント:顧客を創造する
 ・仕事のマネジメント:仕事(価値転換プロセス)を生産的なものとする
 ・人のマネジメント:人間のエネルギーを最大化し、方向づける
 ・セルフマンネジメント:自らを成長させ、自らを精神的な存在へと高める

これらマネジメントの4分野を同時並行で動かせば、基本的にマネジメントは機能します。難しく考える必要はなく、4分野がバランスよく効果的に機能するよう、そこだけに意識を向けていれば、全体も動くようにマネジメントは設計されています。

 


例えるなら、4つのタイヤそれぞれにモーターのついた車のようなイメージです。4つのタイヤそれぞれが機能し、全体としてのバランスも取れているならば、運転しやすい車(成果のあがりやすい組織)になりますし、バランスが悪ければ力づくでコントロールしないと目的地にはたどり着けない車になります。

どこか一つのタイヤばかりが加速する車は、すぐにスピンしてしまいます。売上や利益ばかりを気にして人のマネジメントが行き届いていない企業、人間関係ばかりに時間を奪われ顧客が置き去りになっている企業、これらは成果をあげ続けることが出来ません。

 


4つの車輪をつなぐものが「成果」です。車で言うならば、車体そのものと言っても良いかもしれません。

売上や利益ではなく、重要なのは成果です。私的な経済活動を、社会全体にとっての公益にもつなげることを意味する「成果」。社会・組織・人、これらすべてにとって必要な「成果」があがるよう、はじめから事業を設計するという事が重要です。

高い「成果」を目指すことで、おのずと4輪のバランスを整え、全体の加速・走行性能に優れた車を設計する必要性が出てきます。だから、ドラッカーは「成果をあげよ!」と言っているのです。

 

 

ドラッカーの言葉は、時に理想主義的でもあります。そして目指すところも崇高の極みにあります。

事業のマネジメントの目的が「顧客の創造」であることも、セルフマネジメントのゴールが「精神的な存在(いわゆる悟りの境地)」であることも、すべては組織をして極めて高い成果を目指し続けるために、そして人として高い極めて高い成長を目指し続けるために、あえて考えうる最高の高みを示しているのだと思います。

まさに、「神々が見ている」の言葉の通りです。

これまで3000時間以上という大量の時間を投下してきましたが、ようやくこれで自分でも確信を持てました。

ドラッカーは、間違いなく本物です。
それも、本物中の本物です!

社会がよりよく機能するために、組織が高い成果をあげるために、そして一人ひとりの人間が豊かで幸せな人生を送るために。ドラッカーのマネジメントは、すべての人の幸福に繋がっていると、ようやく確信を持って断言できます。


単なる成果をあげる手段としてでも良いですし、お仕事や人間関係の悩み解決でも構いません。人生の目的を知るための道具でも良いと思います。

もっと多くの方に、ドラッカーのマネジメントに触れていただきたい。

あらためて今、そう感じています。