“もくてき”のデザイン -成果をあげる組織づくり・人づくりのヒントー

働くことを通して「豊かさ」や「幸せ」を味わう人を増やし、人のエネルギーを最大化する組織・チームをつくること。ドラッカーのマネジメントや、脳・メンタルなどの記事を中心に、成果をあげる組織・チームづくりのヒントをお届けするブログです。

いまの時代に成功するための能力

あまりテレビは見ない方ですが、最近の芸能界、特に芸人さんを見ていて思うのは、あの生き方こそが時代の最先端なのかもしれないな~、、、ということ。
 
テレビでメインを張っている人の顔ぶれって、20年前からそんなに変わりません。若手は新しい生き方を模索しないと、活躍の舞台すら与えられなくなっています。
 
決して若手の能力が低いからそうなのではありません。こないだ何かのインタビューで、ウッチャンナンチャンウッチャンが「今の若手は自分が若いころより、よっぽど質の高いコントを作っているし、面白い!」と言っていました。
 
若手からすると、面白いはずなのになぜ活躍の舞台が与えられないんだ?と思うかもしれません。不公平だと憤りすら感じる人もいることでしょう。「なんで実力主義じゃないんだ?」と。
 
でも、需要と供給から考えれば、これは当然の事です。TV局からすれば、信頼もできて安定して視聴率の取れる定番タレントに仕事を任せたい。どんなに憤っても、仕事は人が行うものである限り、この矛盾は解消されないのです。
 
 
では、どうすれば良いか?
 
ここ最近、ビッグウェーブに乗った芸人さんを見ていると、「おもしろ」に加えていくつかの要素を加えてブレイクした方が多いように思います。
 
PPAPで世界的ブレイクを果たしたピコ太郎さんは、芸人仲間では有名な「楽屋でおもしろ芸人」だったそうです。本当かどうか分かりませんが、TVが苦手でオンエアではあまり「おもしろ」ではなかったそうですが…(笑)
 
彼は芸人の本職であるスキル、「おもしろ」に加えて、ユーチューバーというスキル、そして音楽というスキルを活用しました。
 
嫌われ芸人ランキングでは常連だった、キングコングの西野さん。彼はとうとう芸人という職業すら廃棄し、「おもしろ絵本作家」を名乗りました。
 
彼にとっての「おもしろ」とは、世の中を驚かせること。「芸人なのに…」という常識を逆手に取り、超まじめに絵本作家に取り組みました。絵本の世界にチームマネジメントというスキルを持ち込み、常識を超える完成度の絵本を生み出したことで、やはり話題になっています。
 
要するに、強みの上に強みを重ね、知識の上に知識を重ねることで、イノベーションを起こした人がブレイクしているという事。
 
一般社会でこれから必要とされるのは、こういう強みや知識の「重ね技」ではないかと思うのです。
 
 
ひと昔まえは、何かの分野の専門家になるだけで、それなりに生きる道が確保できました。しかし、今や一つの道だけを極めて成功できる確率は極めて低いというのが現実です。
 
だからこそ、過去の業界の常識にとらわれず、積極的に学んで「自らを変える能力」が必要とされます。
 
「自ら変わろうとする能力」の高い集団は、ほかの職業のマーケットすら、自分のテリトリーに変えてしまいます。
 
ひと昔前なら、現場レポートは局アナやプロレポーターの仕事でしたが、今や芸人のマーケットです。映画やドラマにも、多くの芸人さんが俳優として活躍しています。
 
ネタか本気かはさておき、そういう他分野で活躍する芸人さんをバカにする風潮も多少は残っていますが、おそらく「複数分野」を組み合わせるということが、今の社会で成功を手にする原則ではないかと思うのです。
 
 
専門知識は自分の意志で手に入る時代です。
 
本やインターネットで、情報は自宅でも簡単に手に入ります。師匠が20年かけて学んできた「実践的な知識」は、自分たちの世代は3~5年もあれば、かなりのレベルで実践できるところまで学ぶことが出来ます。
 
こうして生まれた約15年という「時間的ゆとり」を、自分たちの世代は何を生み出すために使うか?
 
これを自ら考え、自ら実践することが、今の時代に成功するための秘訣といえるのではないでしょうか?