“もくてき”のデザイン -成果をあげる組織づくり・人づくりのヒントー

働くことを通して「豊かさ」や「幸せ」を味わう人を増やし、人のエネルギーを最大化する組織・チームをつくること。ドラッカーのマネジメントや、脳・メンタルなどの記事を中心に、成果をあげる組織・チームづくりのヒントをお届けするブログです。

「成果をあげる習慣」とは、日々の姿勢を身に付けることである。

こんばんは!
今日もお読みいただき、ありがとうございます。

昨日は名古屋で、「ドラッカー入門読書会のプレ講座」に参加してきました。名古屋にいる私のクライアントさんが参加して下さったので、アテンドを兼ねて一緒に学んできました。

入門コースのお話は何度も聞いているはずなのですが、聞くたびにいつも新たな「気付き」を頂いて帰ってきます。昨日の新たな気付きは、第一部でお話をされた佐藤 等先生のお話の中にありました。

佐藤先生は、こんな事を仰っていました。
「成果をあげる5つの能力とは、姿勢なのです」
今回の気付きは、このたった一言だけ…(笑)

これだけでは何も伝わらないので、少し解説させて頂きます。

ドラッカーは『経営者の条件』の中で、以下の様なことを書き残しています。
「成果をあげるには人並の能力があれば充分である。(中略) 成果をあげるために身に付けておくべき習慣的な能力は5つある。」                      

いままでドラッカーに触れた事がない方にとっては、驚愕の文章ではないでしょうか?  成果をあげるためには、人並はずれた能力がなくても良いと断言しているのです。誰でも成果をあげられるという事なのです。

ここで言う「成果をあげるための5つの能力」とは、
 ①自分の時間について知り、管理すること
 ②どのような貢献ができるか考えること
 ③自らと人の強みを活かすこと
 ④重要なことに集中すること
 ⑤成果をあげる意思決定をすること
この、たった5つです。

これらを身に付けるという事について、ドラッカーは以下の様に書いています。
「成果をあげることは一つの習慣である。実践的な能力の集積である。実践的な能力は習得することができる。それは単純である。(中略) しかし、身に付けるには努力を要する。(中略) 習慣になるまで何度も反復しなければならない。」

ドラッカーはこの反復練習について、「小さい頃に九九を覚えたときの様に…」という例えを用いて、習慣化することを説いています。

この内容について書いていると、とてもブログのスペースでは足りなくなってしまうので、詳しくはぜひドラッカーの「経営者の条件」を開いてみてください。


さて、話を本題に戻しますが、私たちは「能力を身に付ける」という時、あたりまえですが「身に付けようと」します。獲得しようとします。

詳しく知ろうと思えば、どうしても「分解」したくなってしまいます。上の話であれば、「自分の強みは何だろう?」と、そこだけ掘り下げて考えたりする訳です。

「知りたいことを知る」というプロセスの中で、もちろんこの「分解」というプロセスは重要だと思うのですが、分解を突き詰めて進めていっても、なかなか全体像が見えなかったり、使い方が分からなかったりします。

ここで、冒頭の佐藤先生の一言。
「成果をあげる5つの能力とは、姿勢なのです」
この一言の響き具合に感銘を受けてしまうのは、私だけですかね??(笑)

本当の意味で「知る」とは、まだまだ奥深いのだと感じました。
「統合した全体として、『姿勢』を身に付けること」
これなのですね!

たった一言なのですが、改めて『深く学ぶ』『身に付ける』という事について触れた、素晴らしい言葉でした。素晴らしい時間を経験でき、心より感謝です!