“もくてき”のデザイン -成果をあげる組織づくり・人づくりのヒントー

働くことを通して「豊かさ」や「幸せ」を味わう人を増やし、人のエネルギーを最大化する組織・チームをつくること。ドラッカーのマネジメントや、脳・メンタルなどの記事を中心に、成果をあげる組織・チームづくりのヒントをお届けするブログです。

管理を目的にした組織の問題点とは?

こんばんは!
今日もお読みいただきありがとうございます♪♪

さて、本日のテーマは「管理を目的にした組織の問題点とは?」。

これまでのエントリーで何度か書いた通り、私たちは今、知識を使う仕事に従事することが増えてきています。手足や肉体を使って成果をあげる仕事は、これからもいくらかは残るでしょうが、少なくとも日本では減っていく事になります。だからこそ、私たちは、知識を使った仕事の生産性をあげなくてはなりません。

組織において、知識を使った仕事の生産性をあげるのは、実はとても簡単なことです。人それぞれの強みを活かし合い、自分たちの顧客への貢献という1つの目的に向かって、多種多様なアイディアを実現していくという、非常にシンプルなものです。


しかし、現実にこれをやろうとすると、どうしても乗り越えなくてはならない問題が生まれます。「今までのマネジメントスタイルが使えなくなる…」と、いう問題です。

いまだにほとんどの企業では、「上司は部下を管理するもの」と考えられています。部下に成果をあげさせるため、上司が管理しやすい方法で、チェックポイントを設けたり、教育したりします。

上司が自分の得意なやり方で、部下の仕事を管理しようするのには、理由があります。自分のスタイルで部下が仕事してくれれば、部下に足りない能力も分かりますし、異変にも気づきやすいのです。もちろん「部下を管理する」という最低限の仕事もこなせるので、上司にとっては非常に都合の良いやり方です。

しかし、部下の持つ強みは、当然上司とは異なります。ですが、上司の得意なスタイルを押し付けられ、そのやり方で成果をあげる事を求められる訳です。何とかやり過ごせる人もいるでしょうが、中には成果をあげられなくなる人もいるでしょう。

こうして古いマネジメントスタイルでは、社員の強みを消し去る替わりに、経営者や上司にとって「管理しやすい組織」を作ってきました。かつては肉体労働によって成果をあげていたので、これでも業績をあげる事は出来ただろうと思います。しかし、知識を使う組織においては、このやり方は致命的です。


おそらく、長年の慣習によって「企業の経営とはこういうもの」とされてきたマネジメントスタイルを、私たちは捨て去る時期に差しかかっています。管理のための組織では、多様な人の「強み」を使いこなすことが出来ません。

人が持つ様々な知識の中で、成果をあげる源泉になるのは「強み」という資質です。人それぞれの「強み」を活かすために、管理を目的にしたマネジメントスタイルをつくるのは、そろそろ終わりにしましょう。