“もくてき”のデザイン -成果をあげる組織づくり・人づくりのヒントー

働くことを通して「豊かさ」や「幸せ」を味わう人を増やし、人のエネルギーを最大化する組織・チームをつくること。ドラッカーのマネジメントや、脳・メンタルなどの記事を中心に、成果をあげる組織・チームづくりのヒントをお届けするブログです。

同じ目標を目指すチームをつくるには?

こんばんは。
いつもお読みいただきありがとうございます!

今日は、組織やチームが、同じ方向に向かうためのコツについて。

会社でも、趣味のグループでも、自治体やPTAの集まりなどでも、
「組織やチームがバラバラになる」という場を目にしたことは、
きっと誰にでもあると思います。

これが、会社などの成果を要求される組織で起きてしまうと、
非常に大変なことは、誰にでも容易に想像がつくはずです。

同じバラバラでも、言い争いになる様な熱い論争であれば、
比較的修復の糸口が見つかりやすいのですが、
ほとんどの企業では、「あきらめ」という名の無気力を伴った
冷めたバラバラ感なのではないでしょうか?


昔の格言に、「馬を水辺に連れて行けても、水を飲ませる事はできない」
と、いうものがあります。
現在に置き換えれば、「机に縛りつけても、成果をあげるとは限らない」
といったところでしょうか?

マネジメントに要求される仕事は、この数十年で大きく変わりました。
指示や命令で社員を働かせることではなく、
指示や命令なしに、社員にやりたいと思わせる事へと変化したのです。


この、「やりたい」という感情を引き出す上で、
重要になるのが、目標や目的の時間設定にあります。

目標設定を短期にすると、人と人との利害がぶつかりやすくなります。
誰かの得は、別の誰かの損になることが増えます。
利害がぶつかり合い、物事が決まりづらくなります。
組織のスピードが遅くなり、努力が成果へと結びつきづらくなります。

短期目標だけでは、人の「やりたい」という気持ちを引き出すどころか、
利害のぶつかり合いを起こす可能性が高いということです。

だからこそ、長期の目標や、超長期の目的を設定しておく必要があります。

人はおもしろいことに、短期の目標に対しては利害を計算しますが、
長期になればなるほど、利害が薄れて協力関係を築きやすくなります。
たとえ目先の利害は違えども、利害を超えて協力する関係を構築できます。

短期の目標と、長期の目的は、まったく用途が違うということです。
両方つかいこなして、はじめて道具として成立するのです。


組織で毎日仕事をしていると、どうしても視点は近くなりがちです。
そして人が増えれば増えるほど、利害はぶつかります。

これからの時代に成果をあげる組織をつくる上で、
組織の原点、つまりは「組織の目的」という、
戻るべき場所をつくっておく事が、とても重要なのです。